セナカアワセ
「こんな奴とは何よ!!」




「それはこっちのセリフだし!!」




私達は大声で笑った。




お店の人はこいつらなんなんだみたいな目で見ている。




怒ったり、笑ったり。




「、、、、、、私にこうやって怒ってくる人初めてだよ。こんな事言うの変だけど、ありがとう。ダメなことはダメって怒ってくれて。」




そう言って頭を下げる由果ちゃん。




出会った頃と同じ人?ってくらい真面目に言ってくれた。




根はいい人なんだよね。




多分。




「なら直ぐに遙人に謝ってきた方がいいよ。遙人なら絶対許してくれるもん。」




「うん。、、、明日、話してみるよ。」




そういうと私たちはお店の外に出た。




駅に向かおうと由果ちゃんと別れようとすると、




「これ、私の電話番号。」




そう言って電話番号の書かれた紙を渡される。





不思議そうに見ていると、





「今日のお礼。させて。今度。那美香ちゃんにも色々迷惑かけたから。それに、遙人が告白断ったの、私のせいだから。詳しくは、遙人から聞いて?」




じゃあねと言うと、背を向けて走り出した。




と思ったらまた後ろを振り返って、




「お似合いだと思う!2人!!本当は今でも遙人のこと好きなんでしょ!?」




そう言ってまた走っていく由果ちゃん。




私はただボーッとその姿を見ていた。







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