セナカアワセ
私がまだ、遙人のことが好き?




それは、ないよ。




だって、あんな言い方されたし。




冷たい目されて。




でも、由果ちゃんの言った言葉が私の心の中で引っかかる。




私のせいで、って、どういうことだろう。




ふと、貰った紙を見た。




字も綺麗で、笑顔が可愛くて。




でも私にしたら全然女の子らしくなんてない。




あの子、見た目に寄らず肉食女子。




それに、私の悪友。




「ふふっ、意外と面白い人と知り合いになっちゃったかも。」




私の心は妙にほっこりしていた。




明日、ちゃんと話せるといいな。




2人の誤解が解けて、遙人が元に戻れたら、、、




私は次にどうしようかな。




立ち直ったって聞かれれば、はいとは言いにくい。




でも、嫌いって言われればそうじゃないのかもしれない。




あの時の言葉は私の心奥深くに刺さった。




今も刺さってる。





思い出すと胸が痛くなる。




でも、他に、遙人のいいところを知っているから。




意外と優しいところ、秘密を守ってくれること、笑顔が綺麗なところ、手が暖かいところ、話を聞いてくれるところ、冗談が面白いところ、





那美香って呼ぶ声が胸をくすぐるところ。





やっぱり、消えてないのかもしれない。




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