セナカアワセ
昔も今も変わらないのは、恋する気持ち。



恋をしている上で感じる感情は、言葉は変わっても思いは変わらないんだ。



女の子は好きな人の1番になりたいってずっと思ってる。



だから、物語を読んでいると、この人の気持ちに気づいてあげなよって思ってしまうことがよくある。



もどかしいんだけど、その人が最後どうなっていくのか気になって。



そうやって見ていくうちに、いつの間にか虜になってしまった。



「初めて、こんなに長く話したよ。」



「そりゃ隠していたらそうだよ。でも、聞けてよかった。なんか、俺も感動した。」



「そっか、良かった。」



少し安心した。



話したことで昔のトラウマが少しだけ、良くなった気がした。



「じゃあ、反対に遙人は？なんで洋書ばっかり読むの？」



「俺？んーーーーー、秘密！」



「えっ！？私は言ったのに！？」



「俺が教えるとは言ってないじゃん。でも、、、、那美佳の話聞いて、俺もちょっと変われそうな気がする。」



そう言った遙人は、今までで1番悲しそうな顔をしていた。



遙人も、私と同じように、何か抱えているものがあるんじゃないかって思った。



「いつか、いつか、言うから。それまで待ってよ。」



その言葉に私はただ頷いた。



< 36 / 160 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop