セナカアワセ
「おーーーい、なんか食べていくか?あそこにお好み焼きあるけど。」



「「食べたい!!」」



私と栞里の声が重なると、会長が笑ってちょっと待ってろと買いに行ってくれた。



「私も付いて行って来るね。」



そう言うと栞里が会長を追いかける。



「あの二人、上手くいってるんだな。」



「うん。そうだね。」



2人の後ろ姿を見て呟く。



「あのさ、遙人。私「あれ?遙人??」




私の言葉を遮った目の前の女の子。




「え、、、、、、、由果(ゆか)、、、、、、」




隣にいた遙人が目を見開いている。




「やっぱり!!久しぶりだね!!元気にしてた?」




由果と言われた女の子と遙人のテンションが全然違う。



なんだろう、、、、、、



隣にいた私はただ話しているのを見ているだけで、でもだんだんと遙人の顔色が悪くなっている気がする。



「遙人ったら、なんでそんなにテンション低いの?久しぶりに会えて、私は嬉しいのに。」



そう言って笑う由果ちゃんはニコッと女の子らしく笑う。



「隣にいるの、彼女さんですか?遙人のこと、よろしくお願いしますね。意外とおっちょこちょいなので。」




彼女じゃないですって否定する間もなく帰っていく由果ちゃん。




隣の遙人を見ると、真っ青な顔して呼吸が乱れている。



「ねぇ、遙人、大丈夫、、、?」



話しかけても反応しないから、肩を触ろうとすると、




「触るなっ!!!!」




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