セナカアワセ
でも、遙人のことが好きだった由果ちゃんはそのことが嫌だったみたい。



一緒に地元の高校に行こうと誘ったけど、遙人の意思は硬かった。



ある日の夜、遙人がちゃんと由果ちゃんに話すために呼び出した。



その時に事件が起こった。



「遙人はちゃんと行けないって行ったんだけど、、、、由果ちゃんが泣いて逃げて。そして、道路に飛び出して、由果ちゃんは車と衝突した。」




「「えっ?」」



私と栞里の声が重なる。



「直ぐに遙人が救急車を呼んで、由果ちゃんの家族も病院に向かったんだ。遙人の両親は共働きで夜いることが少なかったから、俺と俺の母さんが病院に向かった。」



由果ちゃんは大事には至らなかったけど、足を骨折して入院することになった。



由果ちゃんは一人娘だから、遙人は由果ちゃんの両親に凄く叱られた。



「そして、これは遙人から聞いたんだけど。面会して一番最初に言われたんだ。、、、、、、もう二度と、バスケなんてしないで、って。」



「バスケ、しないで?」



「うん、、、、、、。その後こう言われた。私の言葉に逆らって、バスケなんてしたら、その度に今日のこと思い出すかもしれないよねって。」




なに、、、、それ。




遙人はバスケがしたくて、ちゃんと話そうと由果ちゃんを呼んで。




でも、飛び出して怪我したのは遙人のせいじゃないじゃん。




なのに、全て遙人が悪いみたいな。



そんなの、おかしい。



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