セナカアワセ
あんなに元気な活発な感じなのに、今度は真面目に話を聞いて、紙に書いて、意見言って。



ペアで作業していると、実行委員してるのが意外と言われた。




寝てたら勝手になってたなんて言えないけど。



でも、こういうのも悪くないと思った。




文化祭前に、お化け屋敷に行く約束をした。




絶対嫌がってる!!



へー、やっぱり負けず嫌いなんだな。



たまに取り乱す姿も見てみたいなんて思ってしまった。



当日、当番が終わって那美佳を探していると、自分のクラスの前で知らない男と話していた。



後で来るかと思ったけど、なんか困った顔をしてる。



男の手が那美佳に肩に触れそうになった時、俺は走って、那美佳の腕を引っ張った。



転びそうになる那美佳を連れて、自分のクラスの前まで連れてくる。



びっくりしている那美佳と、さらにびっくりしているさっきの男。



なんとなくモヤモヤした気持ちを隠して、お化け屋敷に入った。



入る前からガチガチの那美佳は、俺に掴まろうかどうか悩んで、手を引っ込めたりしている。



そんな姿に笑ってしまう。



やっぱり那美佳も女の子なんだよな。



そりゃそうか。



でも次の瞬間、驚いてしゃがみこむ那美佳。



俺は笑っちゃったけど、泣き目になりながら助けを求めるのが可愛くて、頭を撫でた。



うーーーん、こういう風に不意打ちされると俺も困るな。


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