セナカアワセ
「お菓子なんかで悪いけどなーって、泣いてんの!?」



私の目からは気づかないうちに涙が出ていた。




「ううん!違うの!!嬉しかったの。みんなに頼りにされて、役に立って、お菓子も凄く嬉しい。ありがとう!!今日、凄く楽しかった!」



私がありがとうと、頭を下げるとみんなが笑って喜んでくれた。



栞里も隣で良かったねと頭を撫でてくれた。



今日は最高の日だ。



「じゃあ打ち上げ行くから、着替えて校庭に集合なー」



担任がそう言うと、みんながそれぞれ移動する。




私も行かなきゃ。




更衣室に入って、制服を出した。




あっ、




今日返さないといけないんだった。




リュックの中に入っていた本を手に取る。




「那美佳ー?着替えた?」




更衣室の外から栞里が声をかける。





「あー、うん!今行くよ!」



栞里に呼ばれたけど、これ返さないとなー。



「ほら、行こっ。」



「うん。でも先に行ってて、教室に忘れ物したから。」




「分かったー。早く来てよ?」




「うん!」




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