セナカアワセ
第2節 条件 遙人side
厚い雲で覆われている、冬の空。
俺は由果と話をするために、待ち合わたのカフェに来ていた。
由果の連絡先はもう消して分からなくなっていたから、共通の知り合いに聞いた。
俺たちことについて深く聞いてこないあたりは、良い奴なんだけど。
由果が来たらどう話を切り出そうか、そんなことばかりさっきから頭の中を支配する。
そもそも来てくれるのか?
怖い、辛い、痛い。
でも、もう、自分の感情からも嫌なことからも逃げたくない。
そう思っていると、扉が鳴って由果が来た。
表情はマスクをしていて見えない。
「由果。」
名前を呼ぶと、マスクを取って俺の元に来る。
「ここか!どこにいるのか分からなかった!」
そう言って笑った顔はあの時と何も変わっていなかった。
「何か飲む?」
「じゃあ、キャラメルラテ!!」
店員に頼んで待っている間、俺達は普通の話をした。
学校はどうとか、テストはどうとか。
頼んでいたキャラメルラテと、俺の頼んだ抹茶ラテが来ると、俺は話を切り出した。
「由果、俺ずっと言いたいことあったんだけど。」
「うん、なに?」
「あの時、、、、本当にごめん。怪我させて。困らせて。だからずっと、ちゃんと、謝りたかった。」
もう一度ごめんと謝ると、俺は頭を下げた。
すると、頭の上からクスッと笑った声が聞こえる。
「律儀だなー、遙人は。頭上げてよ。」
顔を上げて由果を見ると、今までとはちょっと違う笑顔。
「私はずっとさ、遙人のことが好きだったんだよ。バスケしてる遙人も。ただ、あの時は子供だった。離れていくのが悲しくて、怪我したのだって自分のせい。、、、、、、何かに夢中になってる姿とか、頑張る姿、遙人のこと見ているのが楽しかったから。さっき、好きだったなんて言ったけど、嘘。遙人のこと、今でも好き。」
そう言って笑う由果。
今でも好きなんて、そんなこと絶対ないと思ってたし、内心びっくりしてる。
でも、俺のそばにいてほしい人は別の人なんだ。
めんどくさくて、運動バカで、不器用で。
ずっと、気になってしまうのは那美香なんだ。
「ありがとう、俺のこと好きでいてくれて。でも、由果の気持ちにはもう答えられない。だから、ごめん。」
「、、、、、、そっか。やっぱり遙人は、
自分勝手なんだね。」
え?
なに?
笑顔は同じなのに、目が全然笑っていない。
俺は由果と話をするために、待ち合わたのカフェに来ていた。
由果の連絡先はもう消して分からなくなっていたから、共通の知り合いに聞いた。
俺たちことについて深く聞いてこないあたりは、良い奴なんだけど。
由果が来たらどう話を切り出そうか、そんなことばかりさっきから頭の中を支配する。
そもそも来てくれるのか?
怖い、辛い、痛い。
でも、もう、自分の感情からも嫌なことからも逃げたくない。
そう思っていると、扉が鳴って由果が来た。
表情はマスクをしていて見えない。
「由果。」
名前を呼ぶと、マスクを取って俺の元に来る。
「ここか!どこにいるのか分からなかった!」
そう言って笑った顔はあの時と何も変わっていなかった。
「何か飲む?」
「じゃあ、キャラメルラテ!!」
店員に頼んで待っている間、俺達は普通の話をした。
学校はどうとか、テストはどうとか。
頼んでいたキャラメルラテと、俺の頼んだ抹茶ラテが来ると、俺は話を切り出した。
「由果、俺ずっと言いたいことあったんだけど。」
「うん、なに?」
「あの時、、、、本当にごめん。怪我させて。困らせて。だからずっと、ちゃんと、謝りたかった。」
もう一度ごめんと謝ると、俺は頭を下げた。
すると、頭の上からクスッと笑った声が聞こえる。
「律儀だなー、遙人は。頭上げてよ。」
顔を上げて由果を見ると、今までとはちょっと違う笑顔。
「私はずっとさ、遙人のことが好きだったんだよ。バスケしてる遙人も。ただ、あの時は子供だった。離れていくのが悲しくて、怪我したのだって自分のせい。、、、、、、何かに夢中になってる姿とか、頑張る姿、遙人のこと見ているのが楽しかったから。さっき、好きだったなんて言ったけど、嘘。遙人のこと、今でも好き。」
そう言って笑う由果。
今でも好きなんて、そんなこと絶対ないと思ってたし、内心びっくりしてる。
でも、俺のそばにいてほしい人は別の人なんだ。
めんどくさくて、運動バカで、不器用で。
ずっと、気になってしまうのは那美香なんだ。
「ありがとう、俺のこと好きでいてくれて。でも、由果の気持ちにはもう答えられない。だから、ごめん。」
「、、、、、、そっか。やっぱり遙人は、
自分勝手なんだね。」
え?
なに?
笑顔は同じなのに、目が全然笑っていない。