【完】さつきあめ
「好きになんか…ならないよ…」
「そ。ならいいんだけどさぁ~!
あ、そんなことよりさくらの名刺作っておいたよ!ほら」
「え!嘘!わぁ!名刺とか生きてて初めてだよ!すごーい!!綺麗!!」
渡された名刺。
黒地のに花の刺繍が入ってる高級そうな紙に‘さくら’と白地で名前が入っていた。
その花の刺繍はよく見れば、桜の花だった。
「……さくら」
「おぉ。偶然にもうちの店の名刺は桜の花の刺繍がしてあるんだ。特注の名刺」
「そうなんだ…綺麗だね」
「会長の拘りってやつだな。
うちの会長って人間的にはどうなの?って皆に言われがちなんだけど、仕事に対しての姿勢は妥協もしないし、真摯に向き合う人だから俺は結構尊敬してるんだ。
俺なんか会長に拾われなかったらいまもただのその辺のチンピラだ」
「ふぅん…」
高橋が朝日を信頼しているのはその顔でわかった。
それでもわたしはその名を聞くことにあまりいい気分はしなかった。
「それよりさくら名刺入れって持ってる?」
「え。持ってないよ。いいよそんなの。適当にポーチにいれておくから」
「おいお前~!名刺って大切なんだぞ。
まぁそんなことだろーと思った。ほれ」
「え?!」
ぽんっと高橋が投げたものをキャッチする。手のひらには名刺入れ。
黒い名刺入れの蓋にはキラキラとしたピンクと白のラインストーンが散りばめられていて、細かく桜の花と2匹の蝶が散りばめられていた。
「これ!」
「俺からのプレゼント」
「わたしのために?わざわざ?」
高橋の心遣いに思わず感動してしまった。指紋ひとつないピカピカの名刺入れを握りしめ「大事にする!」と言った。
「別にただの安もんだし…。そこまで感動するとかひくわー…。
まぁその代わりバリバリ働いて売れっ子になったら酒奢ってくれ」
「うわぁ~…絶対強そう…」
高橋はにやりと笑った。
「そ。ならいいんだけどさぁ~!
あ、そんなことよりさくらの名刺作っておいたよ!ほら」
「え!嘘!わぁ!名刺とか生きてて初めてだよ!すごーい!!綺麗!!」
渡された名刺。
黒地のに花の刺繍が入ってる高級そうな紙に‘さくら’と白地で名前が入っていた。
その花の刺繍はよく見れば、桜の花だった。
「……さくら」
「おぉ。偶然にもうちの店の名刺は桜の花の刺繍がしてあるんだ。特注の名刺」
「そうなんだ…綺麗だね」
「会長の拘りってやつだな。
うちの会長って人間的にはどうなの?って皆に言われがちなんだけど、仕事に対しての姿勢は妥協もしないし、真摯に向き合う人だから俺は結構尊敬してるんだ。
俺なんか会長に拾われなかったらいまもただのその辺のチンピラだ」
「ふぅん…」
高橋が朝日を信頼しているのはその顔でわかった。
それでもわたしはその名を聞くことにあまりいい気分はしなかった。
「それよりさくら名刺入れって持ってる?」
「え。持ってないよ。いいよそんなの。適当にポーチにいれておくから」
「おいお前~!名刺って大切なんだぞ。
まぁそんなことだろーと思った。ほれ」
「え?!」
ぽんっと高橋が投げたものをキャッチする。手のひらには名刺入れ。
黒い名刺入れの蓋にはキラキラとしたピンクと白のラインストーンが散りばめられていて、細かく桜の花と2匹の蝶が散りばめられていた。
「これ!」
「俺からのプレゼント」
「わたしのために?わざわざ?」
高橋の心遣いに思わず感動してしまった。指紋ひとつないピカピカの名刺入れを握りしめ「大事にする!」と言った。
「別にただの安もんだし…。そこまで感動するとかひくわー…。
まぁその代わりバリバリ働いて売れっ子になったら酒奢ってくれ」
「うわぁ~…絶対強そう…」
高橋はにやりと笑った。