【完】さつきあめ
凜は原田に管理されている。
それを自分では痛い程わかっていたんだ。
そして自分の愛する原田が引き止めれば、お店を辞めれないのも知ってたから…。
「でも…凛さんはそれでいいんですか?凛さんこの仕事好きですよね?」
凛がグロスをひいてる手を止め、鏡越しからわたしの方へ視線を移した。
「だって…原田さんの為だけに働いてるだけじゃないですよね?
凛さんはこのお店で誰よりも努力してる…
お客さんに対しても、ヘルプで着いてくれる女の子にも、誰よりも気をつかってるから。
好きじゃなきゃ、あんな風に仕事出来ないですよね…」
「そうね…
努力が数字になって返ってくるのはとても嬉しい。
でもお客さんが楽しかったって満足そうに帰っていくのはもっと気分が良くなるわね、女の子たちがあたしのヘルプに着いてそこから枝を掴んでいくのは嬉しいし
そう考えたらあたしも年かなって思うわ…。もう一線のキャストとしてやっていくよりも…」
「凛さん本当にそれでいいんですか…?」
「あたし、大樹とは切るつもりなの。それでお店も辞めて、これからの自分の姿をゆっくりと見つめなおしたいなぁって」
更衣室が突然開いた。
そこにはゆいの姿があった。
わたしを見つけて、いつものように喜んで駆け寄ってくる。
人懐っこい笑顔。わたしの腕を掴んで、鏡の前に座ってる凜を見つめる。
「凛さん、辞めちゃうんですかー?!寂しくなるなー!」
わざとらしくそう言った。
それを自分では痛い程わかっていたんだ。
そして自分の愛する原田が引き止めれば、お店を辞めれないのも知ってたから…。
「でも…凛さんはそれでいいんですか?凛さんこの仕事好きですよね?」
凛がグロスをひいてる手を止め、鏡越しからわたしの方へ視線を移した。
「だって…原田さんの為だけに働いてるだけじゃないですよね?
凛さんはこのお店で誰よりも努力してる…
お客さんに対しても、ヘルプで着いてくれる女の子にも、誰よりも気をつかってるから。
好きじゃなきゃ、あんな風に仕事出来ないですよね…」
「そうね…
努力が数字になって返ってくるのはとても嬉しい。
でもお客さんが楽しかったって満足そうに帰っていくのはもっと気分が良くなるわね、女の子たちがあたしのヘルプに着いてそこから枝を掴んでいくのは嬉しいし
そう考えたらあたしも年かなって思うわ…。もう一線のキャストとしてやっていくよりも…」
「凛さん本当にそれでいいんですか…?」
「あたし、大樹とは切るつもりなの。それでお店も辞めて、これからの自分の姿をゆっくりと見つめなおしたいなぁって」
更衣室が突然開いた。
そこにはゆいの姿があった。
わたしを見つけて、いつものように喜んで駆け寄ってくる。
人懐っこい笑顔。わたしの腕を掴んで、鏡の前に座ってる凜を見つめる。
「凛さん、辞めちゃうんですかー?!寂しくなるなー!」
わざとらしくそう言った。