何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。
私は悠が大好きなんだ。記憶がなくなったくらいなんだ。生きてさえいれば、そんなこときっとどうとでもなる。
ーー大好きな人を信じなくて、一体どうするというの?
悠はとても驚愕したようで、目を見開いてしばらくの間私を見ていた。口も半開きで、呆けたような顔もしている。
思えば、悠を出し抜いたのはこれが初めてかもしれない。いつも私の方が、彼にドキドキさせられていたのだから。ざまあみろ。
「……そんなこと言われても」
すると悠は、私から目を逸らして、か細い声で言った。俯いてしまったので、彼がどんな顔をしているのかはわからない。
「前にも言ったでしょ? 折原さんに関する記憶が戻らないって。……一生、戻らないかもしれないんだよ」
「戻るよ、きっと。ーーううん、例え戻らなかったとしてもいいよ。……昔の記憶なんてなくたって、もう一度悠の大切な存在になれるように……悠によりそえるように、私は頑張りたいの。悠と交わした『ずっと一緒にいよう』っていう約束を、なかったことにしたくないの」
悠はしばらくの間黙った。相変わらず表情は伺いしれないけれど、彼の肩が少し震えているように見えた。
どうしたんだろう? もしかしてどこか痛いのかな。ーーと、私が心配になっていると。
ーー大好きな人を信じなくて、一体どうするというの?
悠はとても驚愕したようで、目を見開いてしばらくの間私を見ていた。口も半開きで、呆けたような顔もしている。
思えば、悠を出し抜いたのはこれが初めてかもしれない。いつも私の方が、彼にドキドキさせられていたのだから。ざまあみろ。
「……そんなこと言われても」
すると悠は、私から目を逸らして、か細い声で言った。俯いてしまったので、彼がどんな顔をしているのかはわからない。
「前にも言ったでしょ? 折原さんに関する記憶が戻らないって。……一生、戻らないかもしれないんだよ」
「戻るよ、きっと。ーーううん、例え戻らなかったとしてもいいよ。……昔の記憶なんてなくたって、もう一度悠の大切な存在になれるように……悠によりそえるように、私は頑張りたいの。悠と交わした『ずっと一緒にいよう』っていう約束を、なかったことにしたくないの」
悠はしばらくの間黙った。相変わらず表情は伺いしれないけれど、彼の肩が少し震えているように見えた。
どうしたんだろう? もしかしてどこか痛いのかな。ーーと、私が心配になっていると。