何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。
*
次の日学校へ行き、教室に入ると、扉近くで友人と談笑している横田さんと鉢合わせした。
「あ……」
昨日、彼女とは少し仲良くなれた気がしたけど、他の友達(たぶん私を怖がっている人達)と一緒だったので、挨拶に躊躇してしまった。
ーーすると。
「おはよー! 折原さん」
私のそんな様子には気づかなかったようで、横田さんは満面の笑みで挨拶してくれた。
「あ……おはよ」
私ははにかみながら、笑みを作って挨拶を返す。笑顔がぎこちなくなってしまった気がした。
横田さんは笑みを浮かべたまま頷くと、友人達と話の続きを始めた。私はそれをすり抜けるように、自分の席へと向かう。
「……詩織。折原さんと仲いいの? あの人ちょっと、怖くない?」
すれ違いざま、友人に横田さんが小声でそう尋ねられていた。私に聞こえてないと思っているようだが、残念ながら聞こえてしまっている。
「……と、思ったあなた。損してるよ。折原さんはめっちゃくっちゃいい人です!」
すると、間髪を入れずに横田さんがこう答えた。ーー答えてくれた。
嬉しくて、顔が綻びそうになってしまう。でも一人でニヤけているところを見られたら、変な奴のレッテルを貼られること間違いなし。私は唇を噛んで堪えた。
席に着くと、今日は既に中井くんがいた。昨日に引き続き、珍しい光景だ。
次の日学校へ行き、教室に入ると、扉近くで友人と談笑している横田さんと鉢合わせした。
「あ……」
昨日、彼女とは少し仲良くなれた気がしたけど、他の友達(たぶん私を怖がっている人達)と一緒だったので、挨拶に躊躇してしまった。
ーーすると。
「おはよー! 折原さん」
私のそんな様子には気づかなかったようで、横田さんは満面の笑みで挨拶してくれた。
「あ……おはよ」
私ははにかみながら、笑みを作って挨拶を返す。笑顔がぎこちなくなってしまった気がした。
横田さんは笑みを浮かべたまま頷くと、友人達と話の続きを始めた。私はそれをすり抜けるように、自分の席へと向かう。
「……詩織。折原さんと仲いいの? あの人ちょっと、怖くない?」
すれ違いざま、友人に横田さんが小声でそう尋ねられていた。私に聞こえてないと思っているようだが、残念ながら聞こえてしまっている。
「……と、思ったあなた。損してるよ。折原さんはめっちゃくっちゃいい人です!」
すると、間髪を入れずに横田さんがこう答えた。ーー答えてくれた。
嬉しくて、顔が綻びそうになってしまう。でも一人でニヤけているところを見られたら、変な奴のレッテルを貼られること間違いなし。私は唇を噛んで堪えた。
席に着くと、今日は既に中井くんがいた。昨日に引き続き、珍しい光景だ。