純真~こじらせ初恋の攻略法~
私の言葉を聞くなり、藤瀬くんの顔色がサッと青くなったのがわかった。
困惑し唇を震わせながら、藤瀬くんは「茉莉香……」と私の名前を呟いた。
「自分が何言ってんのかわかってる?本当に俺と別れたいって……」
「思ってるよ」
藤瀬くんに言われなくたって、何を言ってるのかくらい自分が一番わかってる。
何度も何度も心痛めて涙を流して決めたことだもの。
私の人生の中で一番の大きな決心だ。
「俺は茉莉香と別れたくない……」
グッと唇を噛み締めて、絞り出すかのように藤瀬くんはそう言うけれど、そんな姿を見て私には怒りにも似た感情が湧き上がってきた。
今そんなこと言うくらいなら、もっと他にも方法はあったんじゃないだろうか。
隠し事や裏切りなんて、そんな大きなことは受け止められないよ。
なんだかんだ言ったって、こんな風に人を好きになったのなんて初めてなんだから。
まだ幼い私の心では、全てを水に流してやり直すなんてできるはずがない。
「藤瀬くん。私もね、始めはそう思ってたんだ」
隠し事だけならば何とか納められたかもしれない。
けれど由加里のことは話のレベルが違う。
由加里の言っていたことの全てが本当のことだろうと違おうと、自分に自信を失って藤瀬くんへの疑いが消えないのは事実。
もう以前のように藤瀬くんの全てを信じて、満面の笑みをむけることはできない。
「でも、今は違うの」
心の中が真っ黒になる前に、私は藤瀬くんの前からいなくなりたい。
困惑し唇を震わせながら、藤瀬くんは「茉莉香……」と私の名前を呟いた。
「自分が何言ってんのかわかってる?本当に俺と別れたいって……」
「思ってるよ」
藤瀬くんに言われなくたって、何を言ってるのかくらい自分が一番わかってる。
何度も何度も心痛めて涙を流して決めたことだもの。
私の人生の中で一番の大きな決心だ。
「俺は茉莉香と別れたくない……」
グッと唇を噛み締めて、絞り出すかのように藤瀬くんはそう言うけれど、そんな姿を見て私には怒りにも似た感情が湧き上がってきた。
今そんなこと言うくらいなら、もっと他にも方法はあったんじゃないだろうか。
隠し事や裏切りなんて、そんな大きなことは受け止められないよ。
なんだかんだ言ったって、こんな風に人を好きになったのなんて初めてなんだから。
まだ幼い私の心では、全てを水に流してやり直すなんてできるはずがない。
「藤瀬くん。私もね、始めはそう思ってたんだ」
隠し事だけならば何とか納められたかもしれない。
けれど由加里のことは話のレベルが違う。
由加里の言っていたことの全てが本当のことだろうと違おうと、自分に自信を失って藤瀬くんへの疑いが消えないのは事実。
もう以前のように藤瀬くんの全てを信じて、満面の笑みをむけることはできない。
「でも、今は違うの」
心の中が真っ黒になる前に、私は藤瀬くんの前からいなくなりたい。