純真~こじらせ初恋の攻略法~
PC越しに見つめる藤瀬くんがふと視線を上げると、ばっちり私の熱い視線とぶつかった。
「いつもの、食いたいの?」
見当はずれなことを言い始めるが、私は否定せず苦笑いで返す。
「んじゃ、俺いつものね」
デスクの引き出しから財布を取り出しぽいっと私に向かって放る。
「私、今日はチキンサンドにしてもいい?」
私の定番よりも150円高いチキンサンドは、バジルソースが絶品で無性に食べたくなる時があるのだ。
「あ、じゃ俺もそれにして。この前みたいにオニオンフライ、忘れないでくれよ?」
「了解しましたぁ」
そんな軽口を叩けるようになったのも、自分の気持ちに戸惑いながらも蓋だけはしないようにしようと決めたからなのかもしれない。
気持ちにブレーキをかけても、気持ちから目を逸らしても。
そんなことはお構いなしとばかりに、私の心は真っ直ぐに藤瀬くんを向いてしまう。
昔のことを忘れたわけじゃないのだけれど、それでもまだ同じ人に惹かれてしまうなんて、ある意味運命と言えるんじゃないだろうか。
この想いが藤瀬くんに届くものなのか、藤瀬くんに受け入れてもらえるものなのか。
そんなことは全く期待していない。
私はただ、あの時から忘れてしまっていた恋する気持ちを再び思い出せた。
そのことだけを大切にしようと思ったのだ。
こうやって藤瀬くんのためにお昼を買って、二人で案を出し合って一つのものを作り上げることだけで、今は満足しているのも事実だ。
「いつもの、食いたいの?」
見当はずれなことを言い始めるが、私は否定せず苦笑いで返す。
「んじゃ、俺いつものね」
デスクの引き出しから財布を取り出しぽいっと私に向かって放る。
「私、今日はチキンサンドにしてもいい?」
私の定番よりも150円高いチキンサンドは、バジルソースが絶品で無性に食べたくなる時があるのだ。
「あ、じゃ俺もそれにして。この前みたいにオニオンフライ、忘れないでくれよ?」
「了解しましたぁ」
そんな軽口を叩けるようになったのも、自分の気持ちに戸惑いながらも蓋だけはしないようにしようと決めたからなのかもしれない。
気持ちにブレーキをかけても、気持ちから目を逸らしても。
そんなことはお構いなしとばかりに、私の心は真っ直ぐに藤瀬くんを向いてしまう。
昔のことを忘れたわけじゃないのだけれど、それでもまだ同じ人に惹かれてしまうなんて、ある意味運命と言えるんじゃないだろうか。
この想いが藤瀬くんに届くものなのか、藤瀬くんに受け入れてもらえるものなのか。
そんなことは全く期待していない。
私はただ、あの時から忘れてしまっていた恋する気持ちを再び思い出せた。
そのことだけを大切にしようと思ったのだ。
こうやって藤瀬くんのためにお昼を買って、二人で案を出し合って一つのものを作り上げることだけで、今は満足しているのも事実だ。