私、田口まりなは先生と不倫しています。
学校に行くと先生が職員室の窓から手招きをしている。
「おはようございます」
と言って職員室に入ると先生がこっちに向いて歩いてくる。
それと同時に外に出てと言われ滞在時間は１分もなかった。
先生は何も言わず2階の生物準備室に足を進めた。
準備室はちょっと薄暗くて目があまりなれなかった。
先生は自分の定位置であろう椅子に座って私のほうを見た。
どこに行けばいいのかわからなかった私はずっと入り口で立っていた。

「おいで」
先生が手を伸ばす。
先生の手をぎゅっと握った。

そして先生の膝の上に座らされて一言。
「ごめんな。」
と一言。そういった。

何についてのごめんなのか私には分からなかった。
既読無視をしてごめんなのか
ノリで、雰囲気でやってしまってごめんなのか
でも、先生はそれ以上何も言わなかった。
私はどうしても聞きたかった。だから先生は
「先生。これからはどうなるの？」
と聞いた。
先生は少し下を向いて何かを考えていた。
しばらくして先生は口を開いた。
「逆にまりなはどうしたい？」
その一言ではっとした。
私はどうしたいんだろう。先生とどう接していくべきなんだろう。
このまま、先生との関係を続けたいのか？私はいつも自分のことばかりだ。
先生が初めに誘ってきたから。そんな理由で私は先生に答えだけを求めていたのかもしれない。
私も先生と同じく下を向いた。
「先生。私は…先生と一緒に居たい。でも、先生とこの答えが一緒じゃないなら辞める」

先生は私の目をずっと見てくれていた。
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