平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
「いや、すぐに結婚してほしいね。ダフネ姫など気にせずに。万が一、あの娘と結婚をしたとしても安心おし。殿下は絶対にあの姫とは同衾しないさ」
「同衾……?」
意味がわからず、桜子は首を傾げた。そんな桜子に、カリスタは大きな声で笑う。
「本当に、お前さんは可愛いね。同衾とは、同じ寝台を使うことさ。つまり、男女の愛の営みさ」
老婆からそんな言葉が出て、みるみるうちに桜子の顔が茹でだこのように真っ赤になっていく。
「カリスタっ! もういいですっ!」
「そんなに初心だから、殿下もサクラに手を出せないんだねえ」
からかう元気が出て、口だけはいつものように達者なカリスタに、扉の近くで控えていたザイダとエルマも嬉しかった。
「サクラの戦いっぷりも見事だったねえ。私が助かったのはお前さんのおかげだよ。ありがとう」
カリスタは桜子の手に自分の手を重ねた。
それからもしばらく話をしていたが、カリスタを疲れさせないよう、桜子は部屋を出た。まっすぐに自分の部屋には戻らず、庭に出る。
桜子の後ろをザイダがついてくる。
昨日からディオンに会っていなかった。
(怒っているんだ……怒られても仕方ないけれど……やっぱり顔を見られないのは寂しいな……でも、こんなゆっくりもしていられない。またイヴァナ皇后が刺客を向けてくるはず)
「同衾……?」
意味がわからず、桜子は首を傾げた。そんな桜子に、カリスタは大きな声で笑う。
「本当に、お前さんは可愛いね。同衾とは、同じ寝台を使うことさ。つまり、男女の愛の営みさ」
老婆からそんな言葉が出て、みるみるうちに桜子の顔が茹でだこのように真っ赤になっていく。
「カリスタっ! もういいですっ!」
「そんなに初心だから、殿下もサクラに手を出せないんだねえ」
からかう元気が出て、口だけはいつものように達者なカリスタに、扉の近くで控えていたザイダとエルマも嬉しかった。
「サクラの戦いっぷりも見事だったねえ。私が助かったのはお前さんのおかげだよ。ありがとう」
カリスタは桜子の手に自分の手を重ねた。
それからもしばらく話をしていたが、カリスタを疲れさせないよう、桜子は部屋を出た。まっすぐに自分の部屋には戻らず、庭に出る。
桜子の後ろをザイダがついてくる。
昨日からディオンに会っていなかった。
(怒っているんだ……怒られても仕方ないけれど……やっぱり顔を見られないのは寂しいな……でも、こんなゆっくりもしていられない。またイヴァナ皇后が刺客を向けてくるはず)