No border ~雨も月も…君との距離も~
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「 ちょ、ちょ、ちょーーーーーと。もう!止めときなさいよぉ~(汗) 」

「 うっさいわねぇ。おネエは オカマらしく…アルコール、勧めとけばいいのっ!!
黙って もう一本 ボトル開けてっ!」

「 なっ…何よぉ~もぉ~この小娘っ。
キィーーーーーーーっ! 」

「 は.や.くっ♡!つってんの。」

「 ashとやらぁーーーーー!
ホント、この小娘…誰か止めてよぉ~。……ったく。可愛い顔して…わかりやすく鬼ね。」

「 なーんつった?今ぁーーーーー?」

「 はい。はい。はい。」

見た目は、そこそこイイ男のジェレミー( 通称: ジェイ)は……カクテルをシェイクしながら、カウンターに 項垂れる夏香を横目に 完全に引きぎみの表情。

「 ボトルは、止めて…これにしときなさいっ。」

キレイなピンクのグラデーションのカクテル……

「 ………………。可愛いっ…… 」

「 ジェイ特性♡恋に効くヤツっ!フェロモン入りーーーーーっ♡」

IKKO風に 人差し指を立てるジェイに 夏香はクスッと笑う。

ジェイは 困るとおネエ言葉になる……のではなく いつも……おネエ。

背が高く レザージャケットの似合うバーテンダーの彼は、髪を白髪に染めて 周囲から浮いて見えるほど 目を引いた。

“ RADY MUSHROOMS ” (レディー.マッシュルーム) の店のロゴの下には『closed』の札が下げられて、今日はashのメンバーやスタッフが、ここを借りきっていた。

関東ライブ 最終日の打ち上げ。

小さな雑居ビルの最上階のこの店は、BIG4のPAミナトさんの親戚がオーナー。
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