No border ~雨も月も…君との距離も~
夏香さんのように 綺麗で強くて…自分らしく生きる人。
自分の信じる道を 真っ直ぐ進む女性。
シンには きっとこれからも、この先も…そんな女性が現れてくる。
そんな人が 似合ってる。
ビルの高さと 電車の音にさえ怯えてしまう私に、
シンは、大きすぎる。
「 紗奈ちゃんっ!!」
私は ビクッとして 声のした方を振り返る。
「 足っ……!早ぇーよっ!(苦笑)
こんな夜中に 一人で…どこまで行く気っ?!」
「 翔平……君。」
息を切らせた 翔平君は、私の隣のベンチにドカッと腰を下ろす。
「 わかんない…。わかんないよ。」
「 女の子一人なんて……危ないっしょ。」
「 …………東京って、そんなに怖い所…なの?」
「 ………………。 大丈夫か……?」
しばらくの沈黙。
翔平君の呼吸と 私の呼吸が、都会の狭い夜空に吸い込まれていく。
銀河の塵のような都会の灯りも、ひとつ…またひとつと減り、街灯に集まる 小さな虫たちの声が 聞こえそうなほど…ぽっかりとこの高架下は 穏やかだった。
「 いつもは、こんなんじゃないよ。
ミナトさんの知り合いの店だし…夏香、飲みすぎてた。」
翔平君が 沈黙を破る。
「 信じてやれよ。シンのこと……。」
“ 信じる……” というフレーズに ズキッとする。
「 翔平君って……いつも 優しいね。
私にも……。 シンにも……。」
翔平君は 俯いていた首を持ち上げて、少し強めの眼差しで こっちを見る。
「 優しくなんてねぇーよ……。」
自分の信じる道を 真っ直ぐ進む女性。
シンには きっとこれからも、この先も…そんな女性が現れてくる。
そんな人が 似合ってる。
ビルの高さと 電車の音にさえ怯えてしまう私に、
シンは、大きすぎる。
「 紗奈ちゃんっ!!」
私は ビクッとして 声のした方を振り返る。
「 足っ……!早ぇーよっ!(苦笑)
こんな夜中に 一人で…どこまで行く気っ?!」
「 翔平……君。」
息を切らせた 翔平君は、私の隣のベンチにドカッと腰を下ろす。
「 わかんない…。わかんないよ。」
「 女の子一人なんて……危ないっしょ。」
「 …………東京って、そんなに怖い所…なの?」
「 ………………。 大丈夫か……?」
しばらくの沈黙。
翔平君の呼吸と 私の呼吸が、都会の狭い夜空に吸い込まれていく。
銀河の塵のような都会の灯りも、ひとつ…またひとつと減り、街灯に集まる 小さな虫たちの声が 聞こえそうなほど…ぽっかりとこの高架下は 穏やかだった。
「 いつもは、こんなんじゃないよ。
ミナトさんの知り合いの店だし…夏香、飲みすぎてた。」
翔平君が 沈黙を破る。
「 信じてやれよ。シンのこと……。」
“ 信じる……” というフレーズに ズキッとする。
「 翔平君って……いつも 優しいね。
私にも……。 シンにも……。」
翔平君は 俯いていた首を持ち上げて、少し強めの眼差しで こっちを見る。
「 優しくなんてねぇーよ……。」