No border ~雨も月も…君との距離も~
*・゚゚・*:.。..。.・゚・*:.。. .。.・゚゚・*
翔平君が 仕事をしていた古いビルは 耐震工事も終わって 新築のようなビルに生まれ変わっていた。
なんだか……数か月前の事なのに すごく懐かしく感じる公園の噴水広場。
私は 噴水の繰り返しが見えるベンチに腰をかけて
スマホを取り出した。
シン……どうしているだろう……。
何だろう…。
シンが 泣いている気が……する。
私は 大きく上がる噴水の先端を スマホ越しに見つめながら、何気無く…胸のチョーカーのトップを正しい位置に整える。
シンを…泣いてるシンを、抱きしめなくちゃ。
ふっと、そんな風に感じた時 突然 名前を呼ばれてハッと顔を上げた。
「 紗奈ちゃんっ? やっぱりーー。」
「 あっ… ママっ。
どうしたんですか? こんな所で…。お店が休みなのは わかりますけど………。」
「 …あぁ。(笑) ちょっとね!
紗奈ちゃんこそ…お友達、ちゃんと送ってこれたの? 」
「 はい。 なんだか……胸がいっぱいで。
これから、どうしよう……なんて、マジで考えちゃったりして(苦笑)
ボーーーと してました。(笑) 」
「 ………そっか。寂しくなっちゃうわね。」
「 ………はい。ホントに…。」
うつむいてスニーカーの爪先を見つめる私を……ママは隣に座って 肩を抱いてくれた。
自分の身体を 少し揺らして、ポンポン…と肩を叩いてくれるママに 心が緩む。
しばらく……二人で噴水の変形を眺めた後、私は口を開いた。
少しでも 気持ちを上げたくて…ママが傍にいてくれたお陰で そんな風に思ったのかもしれない。
「 で。ママは……? お散歩?ですか。」
「(笑) まぁ。散歩というか…偵察というか。
あのビル…… 」
ママはニッと笑って 翔平君が働いていた ビルを指差す。
「 1階のオープンテラス付きの物件。(笑)
買おうかと思って……。」
「 ほ…本当ですかぁ!」
「 “ オーガニック.GARDEN ” 移転!
カフェテラス付きっ!! 」
「 (笑) マジですかぁーー!! 」
「 私、夢だったんだよね~。テイクアウトは勿論なんだけど…カフェとして その場でも 身体に優しい…温かい料理を提供できるっていうお店。」
「 すご~いっ! ママ…! 」
私は 思わず立ち上がって そのビルを見つめる。
「 夢…かぁ。
やっぱ、ママはすごいなぁーーー。」
「 夢の城に、行ってみる? (笑) 」
「 いいんですかぁって!! 嬉しいっ。(笑) 」
私は “ よっしゃーーーーっ! ” と膝を叩いて 立ち上がる ママの腕に 飛びついた。
「 (笑) なんか…紗奈ちゃん、久しぶりに笑ったゾッ……もっと 笑えーーっ!
君らは、まだまだ若いっ…。 夢を見なきゃ。 43歳…(笑) 私も、まだまだチャレンジなんだからっ! 」
「 ママ……。 」
「 そのうちに、ハワイとかに riceballのお店、作っちゃうわよ~(笑) 」
「 まさかの……(笑) 世界進出ですねっ!!」
「 あら…日本のお弁当文化、いいと思わない? 」
「 (笑) はいっ! ママは…すごいです。」
翔平君が 仕事をしていた古いビルは 耐震工事も終わって 新築のようなビルに生まれ変わっていた。
なんだか……数か月前の事なのに すごく懐かしく感じる公園の噴水広場。
私は 噴水の繰り返しが見えるベンチに腰をかけて
スマホを取り出した。
シン……どうしているだろう……。
何だろう…。
シンが 泣いている気が……する。
私は 大きく上がる噴水の先端を スマホ越しに見つめながら、何気無く…胸のチョーカーのトップを正しい位置に整える。
シンを…泣いてるシンを、抱きしめなくちゃ。
ふっと、そんな風に感じた時 突然 名前を呼ばれてハッと顔を上げた。
「 紗奈ちゃんっ? やっぱりーー。」
「 あっ… ママっ。
どうしたんですか? こんな所で…。お店が休みなのは わかりますけど………。」
「 …あぁ。(笑) ちょっとね!
紗奈ちゃんこそ…お友達、ちゃんと送ってこれたの? 」
「 はい。 なんだか……胸がいっぱいで。
これから、どうしよう……なんて、マジで考えちゃったりして(苦笑)
ボーーーと してました。(笑) 」
「 ………そっか。寂しくなっちゃうわね。」
「 ………はい。ホントに…。」
うつむいてスニーカーの爪先を見つめる私を……ママは隣に座って 肩を抱いてくれた。
自分の身体を 少し揺らして、ポンポン…と肩を叩いてくれるママに 心が緩む。
しばらく……二人で噴水の変形を眺めた後、私は口を開いた。
少しでも 気持ちを上げたくて…ママが傍にいてくれたお陰で そんな風に思ったのかもしれない。
「 で。ママは……? お散歩?ですか。」
「(笑) まぁ。散歩というか…偵察というか。
あのビル…… 」
ママはニッと笑って 翔平君が働いていた ビルを指差す。
「 1階のオープンテラス付きの物件。(笑)
買おうかと思って……。」
「 ほ…本当ですかぁ!」
「 “ オーガニック.GARDEN ” 移転!
カフェテラス付きっ!! 」
「 (笑) マジですかぁーー!! 」
「 私、夢だったんだよね~。テイクアウトは勿論なんだけど…カフェとして その場でも 身体に優しい…温かい料理を提供できるっていうお店。」
「 すご~いっ! ママ…! 」
私は 思わず立ち上がって そのビルを見つめる。
「 夢…かぁ。
やっぱ、ママはすごいなぁーーー。」
「 夢の城に、行ってみる? (笑) 」
「 いいんですかぁって!! 嬉しいっ。(笑) 」
私は “ よっしゃーーーーっ! ” と膝を叩いて 立ち上がる ママの腕に 飛びついた。
「 (笑) なんか…紗奈ちゃん、久しぶりに笑ったゾッ……もっと 笑えーーっ!
君らは、まだまだ若いっ…。 夢を見なきゃ。 43歳…(笑) 私も、まだまだチャレンジなんだからっ! 」
「 ママ……。 」
「 そのうちに、ハワイとかに riceballのお店、作っちゃうわよ~(笑) 」
「 まさかの……(笑) 世界進出ですねっ!!」
「 あら…日本のお弁当文化、いいと思わない? 」
「 (笑) はいっ! ママは…すごいです。」