No border ~雨も月も…君との距離も~
*・゚゚・*:.。..。.・゚・*:.。. .。.・゚゚・*
私は 深呼吸を ひとつ。
シンの部屋の扉を開ける前に もう一度、髪を結び直した。
「 ただ…いま。」
「おかえりっ。…どこ行ってたの? 」
シンは調度、ユニットバスから出て髪をワシャワシャさせながら…奥の部屋へと向かう。
「 あっ……うん。 買い物。
ほら。 私、東京……知らないから……。」
嫌だ……私の顔色に気付かないで。
「 ふ~ん。」と言って、こっちに戻ってくるシンにドキッとする。
「 何? ……なんか…買ったの?」
「 …ううん。 …欲しい物なんて…無かった。」
「 ずいぶん濡れたな。(笑) 」
シンが、何を想っているのか 分からない時がある。
それは、今も…以前も同じで。
彼はそっと私の髪に触れて…優しいキスをする。
「 濡れちゃったから……シャワーさせて。」
シンは、私の胸の鼓動に気付いているのだろうか…?
行かなければ…良かった。
軽率だったのは…私。
ashを…壊したのは、私。
まだ 湿っぽいシンの背中に手を回すと 安心した。
「 ねぇ…シン。」
ボディーソープの香りが残るシンの肩に額を委ねる。
「 何…?」
「 シンの他に……何も欲しい物なんて、無い。」
「 そう…?(笑) だろっ!(笑) 」
シンは、ケラッと笑うと 0・5秒ほど遅れて口角を上げる。
照れた瞳を 一度私から逸らして…
もう一度、真っ直ぐに私を見つめて…
「 俺、紗奈だけを幸せにできれば…それでいい。」
ashを……壊したのは、私。
「 …………シン。」
胸が 潰れそうなほどの罪悪感を誤魔化すかのように…この幸せだけに寄り添えるなら……
他に、何もいらない。
シンが傍に いてくれるなら、初めから何もいらない。
「 どっか、行こうか。
紗奈に まだ、東京…ひとつも見せてなかったね。」
「 ………うん。」
「 どこへ行きたい? 何を見たい?…何 食べたい?」
「 ……うん。(笑) 」
ねぇ…そんなに…優しくされると
泣けてくる。
やっぱり、シンは…何を考えているのか 分からないよ。
そんなに…優しく 抱きしめられると
苦しくなるよ…。
私は、まだ少し震える手を隠して…鼻をかむフリをして涙を拭った。
私は 深呼吸を ひとつ。
シンの部屋の扉を開ける前に もう一度、髪を結び直した。
「 ただ…いま。」
「おかえりっ。…どこ行ってたの? 」
シンは調度、ユニットバスから出て髪をワシャワシャさせながら…奥の部屋へと向かう。
「 あっ……うん。 買い物。
ほら。 私、東京……知らないから……。」
嫌だ……私の顔色に気付かないで。
「 ふ~ん。」と言って、こっちに戻ってくるシンにドキッとする。
「 何? ……なんか…買ったの?」
「 …ううん。 …欲しい物なんて…無かった。」
「 ずいぶん濡れたな。(笑) 」
シンが、何を想っているのか 分からない時がある。
それは、今も…以前も同じで。
彼はそっと私の髪に触れて…優しいキスをする。
「 濡れちゃったから……シャワーさせて。」
シンは、私の胸の鼓動に気付いているのだろうか…?
行かなければ…良かった。
軽率だったのは…私。
ashを…壊したのは、私。
まだ 湿っぽいシンの背中に手を回すと 安心した。
「 ねぇ…シン。」
ボディーソープの香りが残るシンの肩に額を委ねる。
「 何…?」
「 シンの他に……何も欲しい物なんて、無い。」
「 そう…?(笑) だろっ!(笑) 」
シンは、ケラッと笑うと 0・5秒ほど遅れて口角を上げる。
照れた瞳を 一度私から逸らして…
もう一度、真っ直ぐに私を見つめて…
「 俺、紗奈だけを幸せにできれば…それでいい。」
ashを……壊したのは、私。
「 …………シン。」
胸が 潰れそうなほどの罪悪感を誤魔化すかのように…この幸せだけに寄り添えるなら……
他に、何もいらない。
シンが傍に いてくれるなら、初めから何もいらない。
「 どっか、行こうか。
紗奈に まだ、東京…ひとつも見せてなかったね。」
「 ………うん。」
「 どこへ行きたい? 何を見たい?…何 食べたい?」
「 ……うん。(笑) 」
ねぇ…そんなに…優しくされると
泣けてくる。
やっぱり、シンは…何を考えているのか 分からないよ。
そんなに…優しく 抱きしめられると
苦しくなるよ…。
私は、まだ少し震える手を隠して…鼻をかむフリをして涙を拭った。