No border ~雨も月も…君との距離も~
腕を押さえる力とは うらはらに、シンの柔らかい唇の感触に 全身の力が 抜けた。
崩れ落ちるジェンガのように……
私が……崩れる。
シンは、私に顔を上げるように囁くと もう一度
唇を合わせた。
彼のペースに、引きづられる自分が信じられないけれど そのリズムが心地よくて……
止められなくなっていた。
唇と唇の間から溢れる吐息が……絡み合う。
シンの唇に 力がこもるほど …私は ついて行けなくならないように、彼の背中に回した腕に力を込めた。
Tシャツ越しに感じる、シンの身体の厚みと体温に 私の身体は熱を帯びる。
鼓膜の奥の 血流が早くなるのが わかる。
周りの音や 視界の情報……全てが シンになる。
こんな風に……唇だけで、どうにかされそうになるのは……
容赦が無さすぎる。
唇に……犯される。
ここで……終わらなく……なる……?
シンの腕が 私の肩を締め上げると、下着の肩紐が少し落ちて……ハッとする。
私は シンの胸を押しやると、唇を離した。
「 ……はぁ…何で…。何でこんなことすんの。」
息が ……止まりそう。
「 カオリちゃんが、可哀想だよ……。」
一番、可哀想なのは ……私。
私は、シンの両腕に挟まったまんま……うつむいて 視線を落とした。
「 ……紗奈。 誤解してない?」
月明かりの下、シンの蒼白く艶っぽい瞳が また私の心を 引き寄せて 離さなくする。
月の視線……それは 全てを見透かして
せせら笑う。
ナンシーは、きっと……「溺れたのは 自分。」
最後に そう思ったかも…。死の間際に、そう思った……かも。
て いうか……今、関係無い…か。
「 まさかだけど…俺の子だと思ってる?」
「 ………………。」
私は 黙ったまま顔を上げる。
「 見に覚え ございませんけど……。(笑) 」
シンは、ケラッと笑って ワザと軽くする。
軽く笑う。
「 ちがうの……?」
「 だから、聞けって言ってるじゃん。」
シンは、やっと安堵の表情を見せて 長めのため息と一緒に 車のボディーに寄りかかった。
「 カオリさぁ。ずっと好きなヤツがいて、子供はそいつの子だよ。」
「 ……そんな……。」
「 (笑) 俺の子じゃない証拠に、肌の黒い子が生まれてくるよ。きっと……(笑)」
シンは、右手を伸ばすと 私を頭から抱き寄せた。
私の額は、シンのTシャツに 寄りかかる。
香水の香りに混じって…シンの汗を感じる。
男の子の匂い。
崩れ落ちるジェンガのように……
私が……崩れる。
シンは、私に顔を上げるように囁くと もう一度
唇を合わせた。
彼のペースに、引きづられる自分が信じられないけれど そのリズムが心地よくて……
止められなくなっていた。
唇と唇の間から溢れる吐息が……絡み合う。
シンの唇に 力がこもるほど …私は ついて行けなくならないように、彼の背中に回した腕に力を込めた。
Tシャツ越しに感じる、シンの身体の厚みと体温に 私の身体は熱を帯びる。
鼓膜の奥の 血流が早くなるのが わかる。
周りの音や 視界の情報……全てが シンになる。
こんな風に……唇だけで、どうにかされそうになるのは……
容赦が無さすぎる。
唇に……犯される。
ここで……終わらなく……なる……?
シンの腕が 私の肩を締め上げると、下着の肩紐が少し落ちて……ハッとする。
私は シンの胸を押しやると、唇を離した。
「 ……はぁ…何で…。何でこんなことすんの。」
息が ……止まりそう。
「 カオリちゃんが、可哀想だよ……。」
一番、可哀想なのは ……私。
私は、シンの両腕に挟まったまんま……うつむいて 視線を落とした。
「 ……紗奈。 誤解してない?」
月明かりの下、シンの蒼白く艶っぽい瞳が また私の心を 引き寄せて 離さなくする。
月の視線……それは 全てを見透かして
せせら笑う。
ナンシーは、きっと……「溺れたのは 自分。」
最後に そう思ったかも…。死の間際に、そう思った……かも。
て いうか……今、関係無い…か。
「 まさかだけど…俺の子だと思ってる?」
「 ………………。」
私は 黙ったまま顔を上げる。
「 見に覚え ございませんけど……。(笑) 」
シンは、ケラッと笑って ワザと軽くする。
軽く笑う。
「 ちがうの……?」
「 だから、聞けって言ってるじゃん。」
シンは、やっと安堵の表情を見せて 長めのため息と一緒に 車のボディーに寄りかかった。
「 カオリさぁ。ずっと好きなヤツがいて、子供はそいつの子だよ。」
「 ……そんな……。」
「 (笑) 俺の子じゃない証拠に、肌の黒い子が生まれてくるよ。きっと……(笑)」
シンは、右手を伸ばすと 私を頭から抱き寄せた。
私の額は、シンのTシャツに 寄りかかる。
香水の香りに混じって…シンの汗を感じる。
男の子の匂い。