No border ~雨も月も…君との距離も~
「 …………翔平君。
…………そんなこと言っても、もうカラアゲ増えないよぉーーー(苦笑) 」
私の 戸惑った声をサラッとかわした翔平君は、
「 好きだっつてんの……。」
そう言って 私の肩を 抱き寄せた。
シンと、同じように……近づくと気づく、見た目より大きく感じる胸元、柔軟剤に汗が混じった男の子の匂い…。
翔平君の胸元に耳と頬がくっついていて動けない。戸惑い過ぎて…動けない。
「 ……翔平君……??何かあったの?」
「…………。」
「 ……私のせい? シンと…また何かあった? 」
翔平君の腕に 力がこもる。
「 なんで?…なんで シンなの? 」
言葉を 探せない…“ なんで?“ なんて考えたことがなかった。
「 もし……もしも、俺が シンより先に こうしてたら……気持ちを伝えてたら、紗奈ちゃんは 俺を選んでくれたのかな。」
「 ねぇ、翔平君……待って。」
「 俺は……紗奈ちゃんが傷ついたり 悲しむ姿を
見たくないから……。」
「 ねぇ、翔平君…… 」
「 シンが、紗奈ちゃんを大切にしなかったら……俺は 許せないよ。」
「 ねぇ、苦しいよ……翔平君。」
私の肩を締め上げていた 翔平君の腕がふっと緩んだ。
「 ……ごめん。」
「 ……ううん…。謝らないで……大丈夫。」
視線を下げる 翔平君の横顔に 私は 首を振った。
「 謝るのは……翔平君じゃない。
私だよ。 どうして…誤解があったか分からないけど、SNSのコメント……そのせいだと思う。 翔平君は、そんな気になってるだけだよ!!
私のことを……好きな気になってるだけだよ。」
翔平君は 私から手を放すと 身体を真っ直ぐにして
両手を、膝で組む。
「 そんなんじゃ…ないよ。
俺は……ずっと 紗奈ちゃんを 見てたよ。 シンも…わかってると思ってた。
だから……ちょっと、腹が立ったっていうか…。
夏香さんとのことも あったのに……
でも、紗奈ちゃんが シンといて幸せなら… 」
言葉に詰まる 翔平君が 冗談を言っていない事がわかる。 だから……わざと……
「 ありがとう…。翔平君。
今度は、カラアゲ 3つにしてって…ママに頼んどくっ!」
冗談にして 言葉を探す。
「 …………(笑)。紗奈ちゃん、シンは大切にしてくれてる?」
真っ直ぐな翔平君の目を 真っ直ぐ見たら……自信が無くなる。
「 ……私は、平気だよ。
夏香さんのことだって、シンにとって 大切な人だって……わかってる。
彼女ほど、ashを想ってる人はいないから…。」
私は、翔平君が思ってるほど…キレイじゃない。
傷もあれば、汚れもある。
大切に……って すごく 響く。
「 …………。うん。」
過去のシンがどうだろうと……過去の恋愛に何があったかなんて、彼にしか…分かりっこない。
私にだって……過去がある。
…………そんなこと言っても、もうカラアゲ増えないよぉーーー(苦笑) 」
私の 戸惑った声をサラッとかわした翔平君は、
「 好きだっつてんの……。」
そう言って 私の肩を 抱き寄せた。
シンと、同じように……近づくと気づく、見た目より大きく感じる胸元、柔軟剤に汗が混じった男の子の匂い…。
翔平君の胸元に耳と頬がくっついていて動けない。戸惑い過ぎて…動けない。
「 ……翔平君……??何かあったの?」
「…………。」
「 ……私のせい? シンと…また何かあった? 」
翔平君の腕に 力がこもる。
「 なんで?…なんで シンなの? 」
言葉を 探せない…“ なんで?“ なんて考えたことがなかった。
「 もし……もしも、俺が シンより先に こうしてたら……気持ちを伝えてたら、紗奈ちゃんは 俺を選んでくれたのかな。」
「 ねぇ、翔平君……待って。」
「 俺は……紗奈ちゃんが傷ついたり 悲しむ姿を
見たくないから……。」
「 ねぇ、翔平君…… 」
「 シンが、紗奈ちゃんを大切にしなかったら……俺は 許せないよ。」
「 ねぇ、苦しいよ……翔平君。」
私の肩を締め上げていた 翔平君の腕がふっと緩んだ。
「 ……ごめん。」
「 ……ううん…。謝らないで……大丈夫。」
視線を下げる 翔平君の横顔に 私は 首を振った。
「 謝るのは……翔平君じゃない。
私だよ。 どうして…誤解があったか分からないけど、SNSのコメント……そのせいだと思う。 翔平君は、そんな気になってるだけだよ!!
私のことを……好きな気になってるだけだよ。」
翔平君は 私から手を放すと 身体を真っ直ぐにして
両手を、膝で組む。
「 そんなんじゃ…ないよ。
俺は……ずっと 紗奈ちゃんを 見てたよ。 シンも…わかってると思ってた。
だから……ちょっと、腹が立ったっていうか…。
夏香さんとのことも あったのに……
でも、紗奈ちゃんが シンといて幸せなら… 」
言葉に詰まる 翔平君が 冗談を言っていない事がわかる。 だから……わざと……
「 ありがとう…。翔平君。
今度は、カラアゲ 3つにしてって…ママに頼んどくっ!」
冗談にして 言葉を探す。
「 …………(笑)。紗奈ちゃん、シンは大切にしてくれてる?」
真っ直ぐな翔平君の目を 真っ直ぐ見たら……自信が無くなる。
「 ……私は、平気だよ。
夏香さんのことだって、シンにとって 大切な人だって……わかってる。
彼女ほど、ashを想ってる人はいないから…。」
私は、翔平君が思ってるほど…キレイじゃない。
傷もあれば、汚れもある。
大切に……って すごく 響く。
「 …………。うん。」
過去のシンがどうだろうと……過去の恋愛に何があったかなんて、彼にしか…分かりっこない。
私にだって……過去がある。