不機嫌ですが、クールな部長に溺愛されています
「……へ?」
「アートディレクターとデザイナーを兼務してる。ここは集中したいときに僕がよく使う仕事場で、そこにあるラフも、君の手帳のイラストも、僕が描いたやつ」
詳しく説明され、ぽかんとしていた私はあんぐりと口を開く。数秒後、「えぇぇ~っ!!」という叫び声が響き渡った。
ふたりが同一人物だなんて、そんなまさか!
にわかには信じられない私は、バッグから手帳を取り出し、そのオシャレキュートな絵と耀を交互に見てうろたえる。
「ううう嘘でしょ? Akaruって女性じゃないの!? だって、こんなに可愛いイラスト……」
「だから隠してたんだよ。男が描いてるって知ったら、気持ち悪いと思う人もいるかもしれないだろ」
耀は腕を組み、当然のように言った。まだ半信半疑な私は、微妙な顔をして彼に詰め寄る。
「じゃあ、スイーツ好きだとか、裁縫が得意とかいう噂は?」
「あれは本当」
「へ……へぇ」
そこは偽りないのか。裁縫ができるって、私より女子力高いじゃない……。
若干ヘコんだものの、気が落ち着いてくると徐々に事実を受け入れられるようになる。
そういえば、耀は昔から本を読むだけじゃなく、絵を描いたりもしていた。それがとても上手で、子供ながらに感動したことを覚えている。
「アートディレクターとデザイナーを兼務してる。ここは集中したいときに僕がよく使う仕事場で、そこにあるラフも、君の手帳のイラストも、僕が描いたやつ」
詳しく説明され、ぽかんとしていた私はあんぐりと口を開く。数秒後、「えぇぇ~っ!!」という叫び声が響き渡った。
ふたりが同一人物だなんて、そんなまさか!
にわかには信じられない私は、バッグから手帳を取り出し、そのオシャレキュートな絵と耀を交互に見てうろたえる。
「ううう嘘でしょ? Akaruって女性じゃないの!? だって、こんなに可愛いイラスト……」
「だから隠してたんだよ。男が描いてるって知ったら、気持ち悪いと思う人もいるかもしれないだろ」
耀は腕を組み、当然のように言った。まだ半信半疑な私は、微妙な顔をして彼に詰め寄る。
「じゃあ、スイーツ好きだとか、裁縫が得意とかいう噂は?」
「あれは本当」
「へ……へぇ」
そこは偽りないのか。裁縫ができるって、私より女子力高いじゃない……。
若干ヘコんだものの、気が落ち着いてくると徐々に事実を受け入れられるようになる。
そういえば、耀は昔から本を読むだけじゃなく、絵を描いたりもしていた。それがとても上手で、子供ながらに感動したことを覚えている。