不機嫌ですが、クールな部長に溺愛されています
「なっ、なんで!? なんで私ここで……あっちで寝てたのに!」
「僕、夜中に起きちゃって、なっちゃんが寒そうに丸まってたから運んだんだよ。疲れも取れないだろうし」
慌てふためいていると、ベッドに肘をついた耀が、したり顔でそう教えてくれた。私はなんとも言えない恥ずかしさで肩をすくめる。
まさか、またお姫様抱っこでもされたんだろうか。結局、まんまと耀の思い通りに同じベッドで眠ってしまったわけだ。してやられた気分……。
「わかった、これも仕返しのひとつなんでしょう。私の反応を見て面白がりたかったのね」
きっとイタズラ心でやったのだと思い、口を尖らせてベッドから出ようとしたとき、手首を掴まれて止められた。
ぱっと振り返る私に、耀は真面目な様子で「違う」と否定する。
「泊めてもらっておいて仕返しはしないよ。君の寝顔を見て、君のぬくもりを感じて眠りたかっただけ」
甘い言葉の最後にふわりと優しく微笑まれ、胸の奥がくすぐられる感覚を覚えた。
まったく、恥ずかしげもなくこういうセリフを口にするんだから……。ふざけているふうでもないし、本当に困った王子様だ。
「僕、夜中に起きちゃって、なっちゃんが寒そうに丸まってたから運んだんだよ。疲れも取れないだろうし」
慌てふためいていると、ベッドに肘をついた耀が、したり顔でそう教えてくれた。私はなんとも言えない恥ずかしさで肩をすくめる。
まさか、またお姫様抱っこでもされたんだろうか。結局、まんまと耀の思い通りに同じベッドで眠ってしまったわけだ。してやられた気分……。
「わかった、これも仕返しのひとつなんでしょう。私の反応を見て面白がりたかったのね」
きっとイタズラ心でやったのだと思い、口を尖らせてベッドから出ようとしたとき、手首を掴まれて止められた。
ぱっと振り返る私に、耀は真面目な様子で「違う」と否定する。
「泊めてもらっておいて仕返しはしないよ。君の寝顔を見て、君のぬくもりを感じて眠りたかっただけ」
甘い言葉の最後にふわりと優しく微笑まれ、胸の奥がくすぐられる感覚を覚えた。
まったく、恥ずかしげもなくこういうセリフを口にするんだから……。ふざけているふうでもないし、本当に困った王子様だ。