不機嫌ですが、クールな部長に溺愛されています
耀は、片手に提げたコンビニの袋をひょいと持ち上げてみせる。その姿を見たらなんだか肩の力が抜け、「そっか」と言って、握りしめていたスマホをポケットにしまった。
耀に会えたことで、さっきまでのどんよりとした気分がいくらか軽くなっていく。しかし、明日の件は断らなければいけない。
罪悪感を抱き、若干眉を下げた浮かない表情で彼を見上げる。
「ごめん、明日行けなくなった。ちょっと、急な接待が入っちゃって」
「今のはそれの電話?」
探るような目で問いかけられ、ギクリとする。
長沼さんとの会話を聞かれていただろうか。だとしても、特におかしな内容ではなかったはず。
微妙に隠し事をしている後ろめたさを感じながらも、私は「うん」と頷いた。耀はまだ猜疑の眼差しを向けてくる。
「普通の接待にしては洒落たところに行くんだね。明日なのに、今連絡してくるのも不自然だし」
うっ、鋭い。あっさりと見破られている……。
決まりが悪くなって目を逸らすと、彼は私の頬にそっと手を当てて再び目線を合わせてきた。
耀に会えたことで、さっきまでのどんよりとした気分がいくらか軽くなっていく。しかし、明日の件は断らなければいけない。
罪悪感を抱き、若干眉を下げた浮かない表情で彼を見上げる。
「ごめん、明日行けなくなった。ちょっと、急な接待が入っちゃって」
「今のはそれの電話?」
探るような目で問いかけられ、ギクリとする。
長沼さんとの会話を聞かれていただろうか。だとしても、特におかしな内容ではなかったはず。
微妙に隠し事をしている後ろめたさを感じながらも、私は「うん」と頷いた。耀はまだ猜疑の眼差しを向けてくる。
「普通の接待にしては洒落たところに行くんだね。明日なのに、今連絡してくるのも不自然だし」
うっ、鋭い。あっさりと見破られている……。
決まりが悪くなって目を逸らすと、彼は私の頬にそっと手を当てて再び目線を合わせてきた。