Sarcasm
「……それは、本気で言っているのですか?」

ネプチューンが訊ねると、「本気だ!!」とジュピターは息を荒くして答える。

その時、ネプチューンの持っていた無線機に、サターンから無線が入った。

「ネプチューン、今どこにいるんだ?」

「……ジュピターと隠し通路を通って山頂にいます」

ジュピターの表情が固まり、ゆっくりとネプチューンから手を放す。無線は続いた。

「こちらでは火事が起こったが、警官は全員生きている。怪我を負った者は病院に搬送した。ヴィーナスも、マーズも、ウラヌスも、他のメンバーも全員逮捕又は射殺した。あとはジュピターだけだ」

「……始末するかどうかは私が決めていいのですよね?」

ネプチューンが暗いトーンで話すと、サターンは「ん?ああ、まあな」と言う。

ネプチューンは無線を切り、拳銃を取り出す。ジュピターの顔が真っ青になった。

「待て!話し合おう…。そうだ!自首してもいい!だから……」

ネプチューンは冷たく笑い、銃をジュピターに突きつける。この時をどれほど待ちわびていたか……。

「……殺す前に一つ、あることを話してあげるわ」

ネプチューンは写真をポケットから取り出し、ジュピターに見せた。その刹那、ジュピターの表情がさらに強張る。
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