Sarcasm

そう。ネプチューン、マーキュリー、サターンは特殊警察の任務でプルートに潜入調査をしているのだ。この中の一人でも裏切り者だとバレたら、三人とも始末される。プルートは裏切り者を許さない。

「そろそろ時間だ。席につけ」

「はい！」

サターンが腕時計を見て言い、ネプチューンとマーキュリーはサターンに頭を下げて席に着く。

「おほん！それでは、第三十回プルート対策本部会議を始めよう」

白髪まじりの議長が言うと、会議室の空気が一気に変わる。まるで電流が走っているように、ビリビリとした空気が漂う。

「プルートの様子はどうか潜入調査をしている三人、報告したまえ」

「はい」

三人は同時に言い、立ち上がる。サターンが最初に報告した。

「二ヶ月の間に、私が殺すように命令された数は九回です。殺しのターゲットとなった人物は、全員殺したように見せかけて保護しました」

三人は警察だ。人を……何の罪もない一般市民を殺せない。なので、殺したように見せかけ保護している。保護された人物は、対策本部が責任を持って安全な場所に避難させている。

サターンの報告は続く。

「その他には、人身売買のための誘拐をさせられました。ターゲットは監禁した際のストレスで変死したように見せかけ、保護しました。麻薬製造の現場で監督を任されたり、武器の密輸にも関わることになりました」