その夜は、星が綺麗だった
「お母さん、お母さんはどんなドレスで行くのですか?」


「お楽しみにしときなさい」


ふふふっと可愛らしい笑顔を向ける母


今回は張り切ったから と言う


「分かりました、それは楽しみです」



クスッと笑って返事をした



「学校生活、どうでしたか?」



母が申し訳なさそうに聞いてくる



「特に、変わりませんよ。学校でも、寮でもほとんど勉強か、仕事でしたので」


お気になさらないでください

と言う



「そうですか。母は、今夜、あなたが世界に出ることを少し寂しく思っていました。ですが、あなたなら、きっと主人に負けず劣らず、成果を成し遂げるでしょう。母は誇らしく思います」



ありがとうお母さん








「精進致します」

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