その夜は、星が綺麗だった
いや、立ち去ろうとしたが、


「レナちゃんだあ~」


ぱっちり二重のカワイイ子、春ちゃんが話しかけてきた


「こんにちは」


ああ、はやく自分の部屋に行きたい



そんな思いが彼女らに届くはずがなく


「今から私たち四人で勉強するんだけど、レナも一緒にどう?」


「ごめんね、私一人で勉強したい派なの。でも、誘ってくれてうれしかったよ、アカリ」


「えぇ~、レナちゃん来ないの、あたしレナちゃんとも勉強一緒にしたかったなあ」


「春、レナちゃんが困ってるだろ?」


そう春ちゃんに言ったのは春ちゃんにそっくりな春斗くん

春ちゃんの双子のお兄さん



「そっかそれなら仕方ないね。でも、いつか一緒に勉強したり、遊んだりしたいな」


「うん、そうだね」




きっとその“いつか”は来ないだろう



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