その夜は、星が綺麗だった
「お疲れ様、レナ」


ニヤつくお母様



「レナにしたんだな」



笑うお父様



「いいでしょ?」


しばらくはこの名前を使いたいのだ



「いいですけど、そろそろ戻りましょう。主役がいなくなった会場ほど、虚しいののなんてありませんから」



母が言った言葉に父が反応して


「その主役はレナのことを言っているのかい?それとも、自分のことかい?」



「わたくしのことですよ?」


「お、お母さん……」



確かに、着物を着こなしたお母様はこの会場で1番美しいですが、ここは私でしょ??



「だとさ、レナ」



「まあ、いいんですけど」



「冗談よ、真に受けないで頂戴」






そんな会話をしながら、会場へと戻る
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