その夜は、星が綺麗だった
『なんで白ネコじゃなくて、黒ネコの方が私に似てると思ったの?』


どちらかと言えば白ネコの方が私っぽいと思った

グレーの瞳も、くもっている感じがまるで私のようだった


『んー、何となくだな』


『なによそれ』


適当かい!
まあ、白ネコでも黒ネコでもどっちでもいいけどね



『強いて言うなら、そのネックレスかな』


『ネックレス?』


星と月

私の方は星だった


『なんで、星?』


『俺が月より星の方が好きだから』



星の方が好きだから



この言葉にドキッとした




『そ、うなんだ』


『うん、そう』




星の方が好き

私の頭の中をループする



『レナちゃ~ん♪わあ!かわいいネコだね!』


『春ちゃんの持ってるマグカップもいいね。春ちゃんにピッタリだね』


桜色のマグカップ


持ち手のところが、うさぎの耳になっていて、可愛らしい


『でしょ♪あれ~、アキトくんもそのネコ買うの?』


『おう。レナとお揃い。いいだろ?』


ニヤつくアキトくん

そういうことはあまり言わないで欲しい


『えっ、えっ、いいなあ!あたしもレナちゃんとお揃いで何か買いたい!』


ほら、やっぱり…


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