その夜は、星が綺麗だった
結局、アキトくんを除けた私たち5人でお揃いの栞を買った



金属製で本に挟む部分が羽になっていて、天然石が散りばめられている



夜でも優しく光り輝くガラス球





みんなそれぞれ違った色のデザイン




私は黄色の栞



それはとても綺麗だった





別に栞なんかなくても何ページなのか記憶できる



私には必要なかった



今までは






大切にしよう



これが最後なんだ




短かった私の物語にこの栞を挟み



一度とじてしまおう



もう一度、この物語が動き出す時まで




大切に



大切に





わたしのなかに
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