その夜は、星が綺麗だった
キャビンアテンダントさんの声



エレベーターに乗っているかのような(浮遊感?)振動



安全地点に入ると同時に


「レナさん、“ある人”からお預かり致しました」



そう言って、私に小さく折りたたまれた紙切れと、











アイツが持ってるはずのネコのぬいぐるみを渡してくれた



「……ある人とは、だれのことですか?」




そんなの聞かなくても分かってるくせに…





手紙を受け取り、
眉をひそめて、今にも涙が出そうな声でお姉さんに聞く




「アキト様からです」




分かってた


分かってたけど






紙切れに視線を戻し、紙を開ける





書かれていた言葉でも分かる




アキトくんの字




滑らかな線


性格に合わない大人っぽい字






「も………バカでしょ…ほんとに…」





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