その夜は、星が綺麗だった
コンコン

「はい、どうぞ」


ドアの向こう側で八代の声がする


「レナ様、お時間です。奥様と旦那様がお待ちです」




「分かりました。すぐに行きます」



そういって


私は鏡の前でもう一度身だしなみのチェックをする




鏡の横にある小さな棚の上にはネコのぬいぐるみが目に入る



アメリカにも持っていった



星のネックレスをしているネコ





忘れたことなんかなかった


アイツのこと




時々耳にする



この一、二年でますますアイツの会社は成長しているらしい



アメリカの学校でもクラスメイトが話していたことがあった





結構有名になってきている




らしい





さて、

これ以上父と母を待たせるわけにはいかない






私は部屋を後にした
< 196 / 288 >

この作品をシェア

pagetop