その夜は、星が綺麗だった
幕が上がる



まるで主役が登場するかのように私は堂々と悠々たる態度で光を浴びる




視線を集める




皆、私に道を譲る






真っ直ぐに進む



進む

進む




中央へと




主催者様が私をお待ちかね



その隣には息子のジョンが




いつもの笑顔で私を見る




ゆったりと私は


《この度はお招き頂き誠に感謝します。父母は都合上、出席できないことを私が変わりましてお詫び申し上げます》

と述べる


そして、優雅に頭を下げる




《構いませんよ。事情はお父様の方から伺っております。どうぞ今夜は楽しんでいってください》



《ありがとうございます》



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