その夜は、星が綺麗だった
虚しい



空しい



ムナシイ








「話ってそれだけなら、私は戻ります」



無表情で言って、中に戻ろうとした



「んなわけねーじゃん……レナ、レナ……ずっと、ずっと会いたかった……」


私の腕を掴むアキトくん



グイッ



いつの間にか私はアキトくんの胸に顔を埋める状態



抱きしめられてる状態に気づくのは少し遅かった




「レナの御両親から、アメリカで開催される夜会に出席するって聞いて、俺は迷わず出席することにしたんだ」



「…」



「本当は、レナが俺に直接あのネコを返しに来るまで待とうかと思ったけど、なんとなく、レナは直接返しに来ないと思ってな…」




まあ、そうだね



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