その夜は、星が綺麗だった
もう暗くなりかけているから、ハッキリとは見えないと思うけど近づいてきたら直ぐに誰だか分かる




一緒にいる所なんて見られたくない




変な噂でも立てられたらおしまい



女子ってそういうのやっぱ好きでしょ?


噂っていうやつ



だが、

それも杞憂にすぎない




誰にも会うことなく



寮に着いた




丁度、雨が降り始めた頃だった





「おかえりなさい。雨に濡れなくて済みましたね」



良かったです、と、お姉さんが言う




「はい、もう少し遅かったら、雨のなか帰らなければなりませんでした」



にこっと笑顔を向ける




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