その夜は、星が綺麗だった



今までで1度だけ、会社の取引相手が主催するパーティーに出席したことがある



その時まで出席したことがなかったが、今回だけは父が行かなければならないと言うから、仕方なくついてきた




幼かった私にとって、それはつまらないものだった








オジサン達に

ヘラヘラと笑顔をばらまく



偽りの仮面を被ったよう





オジサン達が褒めていた私の瞳も



何も宿ってないかなように



黒く

黒く


染まっていた










それでも、笑い続け


ご機嫌取りをする私は




幼いながらも



この社会は汚れていると



実感する




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