その夜は、星が綺麗だった
「これでゆっくりできるね」


そんなことを言う男の子



「海崎社長のお嬢さんですね」

男の子のお父さん、澤田社長が言う



「はい。初めまして、澤田社長、澤田さま」



2人に優雅にお辞儀する




「海崎さん良かったら、息子のルイと一緒にお話でもどうですか?歳もこの中だったら一番近いだろうから、話し相手にはピッタリだと思うのですが」




これを断る訳にはいかないのだろう


それに、オジサン達と話すよりか、男の子と話す方がよっぽどマシだ




「はい、喜んで」



「では、テラスの方に行きましょう。あちらの方が色々と話しやすいだろうから」


男の子が私の手を引く




「お父様、失礼します」



「澤田社長、失礼します」


私も慌てて、お辞儀する



ニコッと、子供みたいな笑顔を向けてくれる澤田社長


いい人なんだろうと思った




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