暴走族の姫〜SECOND〜
陽Side


俺はあれから自分を冷静にするために本を3時間程、読んでいた。











ふと聖のことが気になったので、部屋に行ってみることにした。












コンコンッ






「聖?入るぞ〜」










寝ているのかと思ってその扉を開けた瞬間、俺は青冷めた。












「聖!?どこだ!」












聖の部屋にはトイレやバスルームもついていて電気がついていたらいるとすぐに分かる。











しかし、トイレには電気がついていないし、バスルームの、シャワーの音も聞こえない。










俺は階段を駆け下りた。











「珠兎!親父!聖を知らないか?」









二人は驚いたような目で、こちらを見つめた。











「どういう事だ!陽!」










親父は俺に怒鳴ったが、珠兎は冷静に聖のGPSを確認し始めたのが分かった。










「ッチ聖は本気で家出したみたいだな。あの体で…そう遠くには行けないはずだ。周りを探そう。」











GPSが示したのは玄関先だった。











「俺、バイクで探してくる。」











そう言って俺は倉庫に留めてあるバイクに向かって走った。











それから、一日中探し回ったが結局見つからず焦りだけが募っていく。











もし、拐われていたら?

もし、発作を起こして病院に運ばれていたら?

もし…もし…もし











そんなことばかり考えてしまう。














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