[完]君からの愛を
確かに柊仁くんはいい人…
「今すぐじゃなくてもいい。俺を彼氏候補としてみて」
そう言った柊仁くんの顔は、今までにないくらい優しい目をしていた。
_________ガサガサっ!!
いきなり葉っぱが揺れる音がして、わかりやすいにも程があるでしょってくらいびくうってした
その方を見ると…
「し、椎名くん?」
家の方向は同じでは無い。
しかもこの状況。
また不機嫌そうな顔をして、踵を返す…
「ふざけんな」
椎名くんは、こっちに来て私の腕を掴んだ。
「お前がだよ」
「こいつ渡さねぇから」
…え?ど、どういうこと?
「椎名くん?」
その言葉の意味を、私は知らない。