[完]君からの愛を


「…っ」



どうして忘れてしまっていたんだろう



小さいころよく遊んだ。



「しゅうくん!!」


「りかちゃん!!」



そうだ、かわいいお顔をして、背も小さくて声も高かった。あの頃はしゅうくんって。


だから、


『もっと前から知ってるけど』



…っ




会いに行かないといけない。




「今ね…柊仁くん、入院してて重体なんだって」



「え?!どうしてっ…」



「…っガンだって……」



涙を堪えられなくなって、頬を雫が流れ落ちる。



「…柊仁くんが今も好き?」


お母さんが優しく、言葉を放った。


私は、ずっとずっと椎名くんが好きで、苦しかった。


けど、私は椎名くんが好きで、ようやく付き合えた。



泣いている時、そばで支えてくれたの笑わせてくれて元気をくれたのは柊仁くんだった。



「……ずっと、私は…」



病院に行かないと



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