[完]君からの愛を


病室と言っても、そこは集中治療室で、たくさんの管に繋がれた柊仁くんが寝ていた。



「…っ!」


泣かない。泣いたらダメだよ。



でも、服の下に見えた柊仁くんの腕は、細くなっていた。




「…今日が峠かと……」



お医者さんがそう言って出て行った。



「……っしゅ、柊仁くんっ!!」


ごめんなさい


「…っうっ、しゅ、しゅうくんっ!!」


小さい頃を忘れていて



「目を開けてよっ…!!」



ごめんなさい



「思い出したんだよっ!?っ、ねぇっ、、しゅうくっ…「ーっ〜?」


そこで、掠れた声が聞こえた。



< 76 / 118 >

この作品をシェア

pagetop