恋の神様に受験合格祈願をしたら?
 ニコちゃんの目が、真っ直ぐに俺の目を捉える。
 お守りのときと同じ瞳だ。
 綺麗で、一途で、芯のあるニコちゃんの眼差しに、俺は魅入った。
「菅野さんがどれだけ生徒会のみんなを大切に思っているか、伝わりました。私たちのこともちゃんと認めてくださって。その……本当に嬉しかったです」
 ニコちゃんに微笑まれた瞬間、俺の頬が、胸が、体中がカーッと焼けるように熱くなった。
 この子は……本当に……もう……大好きだ。
 好きすぎて、マジでヤバい。
 これ以上、俺を惚れさせてどうすんだよ!
「俺、ニコちゃんのそういうとこ大好き」
 茶化すように本音を漏らすと、俺は熱くてたまらない顔を両手で覆い隠した。
 もうダメだ。
 顔がニヤける。
 ニコちゃんが可愛すぎて、平然なふりして直視できない。
 会うたびに、さらにさらにと俺を惚れさせて、もう限界だ。
 本心を抑えきれない。
「菅野さん、大丈夫ですか?」
 ニコちゃんの心配する声に、
「大丈夫。ちょっと、ニコちゃんの言葉に感動しただけ」
 俺は耳の先まで熱くなるのを感じた。
 今、俺とニコちゃんの2人きりだったら、絶対に暴走する。
 思いっきりニコちゃんを抱きしめてる。
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