恋の神様に受験合格祈願をしたら?
ここにケータイがあれば、リカちゃんやハルちゃんに助けを求められるのに……。
私、学校にいる間は全然ケータイを開かない。
だから、ケータイは鞄に入れっぱなし。
助けを求めたくても、大声をあげるしか手段がない。
それで人が集まればいいけど、今は放課後。
それに、下手に声をあげれば、外の4人をますます怒らせてしまう。
もう……ヤダ。
菅野さんの力になりたかっただけなのに、どうして足手まといにしかなれないんだろう。
この人たちの言うことはもっともだと思う。
私は全然可愛くないし、菅野さんたちみたいな素敵な人たちと一緒にいられる才能もない。
そんな人間が素敵な人たちと一緒にいたら、誰だって不釣り合いだと思うよね。
けど、だからって他人を貶めても、攻撃してもいいわけない。
「これに懲りたらさ、とっとと生徒会を辞めよ。もう二度と菅野くんたちに近づかないで。そしたら、イジメるのやめてあげてもいいよ」
クスクスだった笑い声が、徐々にケラケラになり、最後、ゲラゲラに変わった。
「マジウケる」
「やめる気ないし~」
「ムカついた分、楽しませてもらわないと」
「だよね。まだイジメ足りないし」
「ねえねえ、いいもん見つけたんだけど」
「ヤダッ。マジでやんの?」
「ここまで来たらやろうよ」
「イジメの証拠にならない?」
「ならないし、できないって。乾くし。なんか訊かれたら『自作自演じゃない?』で済むじゃん。それに、証拠用に撮影したとしても、恥ずかしすぎて表にだせないって。それにさあ、さすがにこれは告げ口出来ないって。恥ずかしすぎでしょ。絶対に無理」
「これで登校拒否ってくれたら、サイコーじゃん」
「ほらアタシたち、ブスを綺麗にしてやるだけだし」
「親切心ってヤツ?」
「やっさしーぃ」
なんの話で盛りあがってるんだろう。
全然諦めてくれる気はなさそうだ。
私はしゃがんだまま膝を抱えた。
「ほらやるよ。そこ持って」
「オッケー。うわっ、足吊りそう」
「じゃあ、行くよ」
誰かが合図した数秒後。
「キャッ!」
私は突然のことに悲鳴を上げた。
私、学校にいる間は全然ケータイを開かない。
だから、ケータイは鞄に入れっぱなし。
助けを求めたくても、大声をあげるしか手段がない。
それで人が集まればいいけど、今は放課後。
それに、下手に声をあげれば、外の4人をますます怒らせてしまう。
もう……ヤダ。
菅野さんの力になりたかっただけなのに、どうして足手まといにしかなれないんだろう。
この人たちの言うことはもっともだと思う。
私は全然可愛くないし、菅野さんたちみたいな素敵な人たちと一緒にいられる才能もない。
そんな人間が素敵な人たちと一緒にいたら、誰だって不釣り合いだと思うよね。
けど、だからって他人を貶めても、攻撃してもいいわけない。
「これに懲りたらさ、とっとと生徒会を辞めよ。もう二度と菅野くんたちに近づかないで。そしたら、イジメるのやめてあげてもいいよ」
クスクスだった笑い声が、徐々にケラケラになり、最後、ゲラゲラに変わった。
「マジウケる」
「やめる気ないし~」
「ムカついた分、楽しませてもらわないと」
「だよね。まだイジメ足りないし」
「ねえねえ、いいもん見つけたんだけど」
「ヤダッ。マジでやんの?」
「ここまで来たらやろうよ」
「イジメの証拠にならない?」
「ならないし、できないって。乾くし。なんか訊かれたら『自作自演じゃない?』で済むじゃん。それに、証拠用に撮影したとしても、恥ずかしすぎて表にだせないって。それにさあ、さすがにこれは告げ口出来ないって。恥ずかしすぎでしょ。絶対に無理」
「これで登校拒否ってくれたら、サイコーじゃん」
「ほらアタシたち、ブスを綺麗にしてやるだけだし」
「親切心ってヤツ?」
「やっさしーぃ」
なんの話で盛りあがってるんだろう。
全然諦めてくれる気はなさそうだ。
私はしゃがんだまま膝を抱えた。
「ほらやるよ。そこ持って」
「オッケー。うわっ、足吊りそう」
「じゃあ、行くよ」
誰かが合図した数秒後。
「キャッ!」
私は突然のことに悲鳴を上げた。