永遠に愛を貴方に捧げて


「ウィル。私の目を見て集中して、跳ね返すイメージをするのよ」

頭を押さえているウィルの手をリリィが取ってぎゅっと握りしめる。

「っ‥!」

苦しそうな表情をしながらウィルはリリィの瞳を見る。

あと、もう一押しかしら?
私に対して攻撃したくないという気持ちが力を発揮できない原因ならば、本能で反撃しなければいけないと思わせればいい。

リリィはさっきよりも本気を出してウィルを操ろうとする。

頑張って、ウィル‥!

リリィのその願いが通じたのか、バチッと弾けたような音がしてリリィの瞳が紫に戻った。

ウィルの力で跳ね返されたのだ。

「ほら、言った通りでしょ?8割ぐらいは私は本気を出していたわ。それでもウィルは私の力を弾いた。つまりウィルにはその力があるってことよ」
「これほどの力があったとは‥」

理由を聞きたそうなウィルから目を逸らす。

時期が来たらちゃんと話す。
賢いウィルなら自分でたどり着いてしまうかもしれないけれど。

「私今からダンスの練習があるから戻るわね」
「送ります」
「ウィルは今ので疲れたはずよ。違う人に送ってもらうわ」

ウィルは大粒の汗を流して息が上がっている。
私の部屋まで歩かせるのは可哀想だ。

「大丈夫です。送らせてください」
「‥じゃあお願いするわ」

ウィルの表情を見れば譲らないのはわかる。
何を言っても無駄なのでお願いすることにした。
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