俺が必ず守るから


多分海斗はわたしのその日の記憶がなくなってることに気づいてなかったと思う。


だからその言葉をいったら思い出してくれると思ったのかもしれない。


わたしが敬語を使っていた時、初対面といったときのあの寂しそうな顔。




なにより夏祭りの花火のことだ。


あのとき、何気なくいったわたしの言葉を覚えていてくれた。


海斗が探してくれたのか、ほかのひとがかわりに探してくれたのかはわからない。


でも、それでもたくさんの花火をみてみたいというわたしの想いを叶えてくれた。

< 71 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop