オジサンに恋しちゃダメですか
「はい、どうぞ。」

販促物は、手の平サイズのおもちゃみたいな物だから、大人から子供まで貰ってくれる。

その分、製品の広告だと知ると、ちょっとがっかりくるけれどね。

「結構、調子いいですね。」

「これだったら、全部空にできるかも。」

先輩達も、喜んでいる。


そして私は思い出した。

結果によっては、美味しいモノ、課長が奢ってくれるって。

段ボールを、全部空にしたら、課長美味しいモノ、ご馳走してくれるのかな。

私は、喉が鳴った。

とにかく頑張って、一気に渡し終えちゃおう。


みんなの頑張りもあって、どんどん販促物の数は、減っていった。

「おもちゃ紛いのモノが、よかったのかな。」

四宮君がそのおもちゃで、遊んでいる。

「これ、外川課長が考えたのよ。」
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