オジサンに恋しちゃダメですか
四宮君はそう言って、私の元を離れてしまった。

一体、何を言おうとしていたのだろうと思ったら、今度は外川課長が代わりに近づいて来た。

「よくがんばったな。」

課長は、私の頭を撫でた。


えっ……

課長の温かい手が、私の頭に乗っている。

ドキドキが止まらない。

なんで!?


「帰りに、何か食べて帰るか。約束だもんな。」

「は、い……」

約束を守ってくれたんだ。

胸の中が、じーんと温かくなる。


その時だった。

「あー!課長が、瀬田ちゃん口説いてる。」

四宮君が、私達を指さした。

「ばーか。頑張ったら、何か奢ってやるって、約束したんだよ。」

それを聞いた会社の人達が、わあーっと盛り上がる。

「仕方ねえな。みんなで行くぞ!」

その一言で、みんな笑顔になる。
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