最低な君は、今日も「大嫌い」を口にする


教室へ入った瞬間頭に何か落ちてきた。
クラス中がそれを見て笑う。

髪を触ってみるとそれは生卵だった。

思わずギクリと固まる。

だめだ、

だめだだめだ。

固まっちゃだめだ。

なんでもないって顔しないと
表情一つ変えただけで彼らは大喜びするだろう。

それだけは嫌だ。

歯を食いしばって思わず後ずさる。
今すぐここから出ないと危険だ。

後ずさった足が廊下へ出た瞬間、私は走り出した。


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